DXのコストが高いのはなぜか?
DXに取り組もうとすると、多くの企業がまず直面するのが「コスト」の問題です。
システム導入、コンサルティング、データ整備、保守運用など、見積もりを見て驚いたという話も珍しくありません。
その結果、
- DXは大企業でないと難しい
- IT投資はコストが高すぎる
- DXは予算がないと進められない
といった印象を持つ企業も少なくありません。
しかし実務を見ていくと、DXのコストが高くなる理由は必ずしも技術そのものではない場合もあります。
一つの要因として考えられるのが、DXの「丸投げ」です。
DXプロジェクトの多くは外部委託から始まる
DXに関する専門知識は社内に十分に蓄積されていない場合も多く、外部ベンダーやコンサルタントの支援を受けることは一般的です。
例えば次のような工程です。
- 現状業務のヒアリング
- 業務プロセスの整理
- システム要件の定義
- ツール選定
- 導入支援
- 保守運用
これらを外部に依頼すること自体は珍しいことではありません。
しかし、これらすべてを外部に任せてしまうと、プロジェクト全体のコストが大きくなることがあります。
コンサル費用の多くは「情報整理」
DXプロジェクトの初期段階では、現状の業務を整理する作業が必要になります。
例えば次のような内容です。
- どの業務を誰が担当しているのか
- どのシステムを使っているのか
- データはどこに存在するのか
- どの業務が課題になっているのか
こうした情報は、本来であれば企業の内部に存在しているものです。
しかし実際のプロジェクトでは、こうした内容を外部コンサルタントがヒアリングし、整理していくケースが多く見られます。
この作業自体は重要ですが、すべてを外部に依頼すると、その分コンサルティング費用が発生します。
結果として、DX予算の一部が情報整理の作業に使われることになります。
人材不足が丸投げを生む
企業がDXを外部に依存しやすい理由の一つとして、人材不足が挙げられることがあります。
特に中小企業では、
- IT担当者が少ない
- DX推進の経験がない
- 日常業務が忙しくプロジェクトに時間を割けない
といった事情がある場合もあります。
こうした状況では、外部パートナーに任せることが現実的な選択になることもあります。
ただし、その結果としてすべてを外部に依存する構造が生まれてしまうと、コストが高くなりやすい傾向があります。
自社で守るべき「思考」の領域
DXプロジェクトにおいて、すべてを社内で実施する必要はありません。
一方で、企業自身が整理しておいた方がよい領域もあります。
例えば次のような内容です。
- DXの目的
- 優先順位
- 業務の全体像
- 解決したい課題
これらは企業自身のビジネスや業務に深く関わる内容です。
外部パートナーは技術やプロジェクト推進の知見を持っていますが、企業の内部事情を完全に理解することは簡単ではありません。
そのため、こうした思考の部分については、委託側が主体的に整理しておくことが重要になる場合があります。
外注と内製のバランス
DXプロジェクトでは、外注と内製のバランスが重要になります。
例えば次のような役割分担です。
- 方向性の整理:企業側
- 技術設計:外部パートナー
- プロジェクト推進:共同
このように役割を分けることで、外部の専門性を活用しながらも、企業自身がプロジェクトの方向性を保つことができます。
結果として、不要なコンサルティング費用を抑えながらDXを進められる可能性もあります。
まとめ
DXのコストが高くなる理由は、必ずしも技術そのものだけではありません。
ヒアリングから業務整理、要件定義までをすべて外部に依頼することで、コンサルティング費用が膨らむケースもあります。
DXプロジェクトでは、
- 自社で整理できる情報
- 外部に依頼する専門領域
を切り分けることが重要になる場合があります。
こうした役割分担を意識することで、コストを抑えながらDigitalizationを進めることも可能になります。
DX Plannerでは、企業が自社で整理すべき領域と、外部支援が有効な領域を切り分けながら、DXプロジェクトの設計を支援しています。
DXを進めたいがコストに不安がある場合は、ぜひご相談ください。